動画編集
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10,000本。
この数字を聞いてどう感じるか。
すごいと思う人もいるかもしれない。
でも正直に言うと最初から10,000本を目指していたわけじゃない。
1本、また1本と積み重ねた結果が、気づいたら10,000本になっていた。
数をこなす中でいろんなことを学んだ。失敗もした。気づきもあった。
でも一番大きな気づきは意外とシンプルなことだった。
速さと丁寧さ。
この両方が揃って初めて信頼が生まれる。
創業当初の話をする。
とにかく納期通りに納品することだけを考えていた。
クライアントから素材が届く。編集する。納品する。
このサイクルを、できるだけ速く回す。
それだけで精一杯だった。
速さには自信があった。
納期を守る。むしろ納期より早く納品する。
これが私たちの強みだと思っていた。
実際、クライアントからも「対応が速い」と言われることが多かった。
でも何かが足りなかった。
リピートはしてもらえる。
でも、「この会社じゃないとダメだ」という関係にはなりにくかった。
速さだけでは代替可能な会社で終わってしまう。
そんな感覚がどこかにあった。
ある日、一本の動画を担当した。
内容はある会社の採用動画だった。
いつも通り素早く編集して納品しようとした。
でも、その動画を見ていると何かが引っかかった。
映像の中の社員の表情。話している言葉の温度感。会社が伝えたいであろう空気感。
「もう少し、この会社のことを理解してから編集した方がいいかもしれない。」
そう思ってクライアントに連絡した。
「この動画で一番伝えたいことは何ですか?」
クライアントは少し驚いた様子だったが、丁寧に教えてくれた。
「うちの会社は堅い雰囲気に見られがちなんですが、実は社員同士の距離が近くてアットホームな職場なんです。そこを伝えたくて。」
その言葉を聞いて、編集の方向性が変わった。
カットの選び方、テロップのフォント、BGMのトーン。
全部「アットホームな職場」という軸で見直した。
納品したとき、クライアントからこんな言葉が返ってきた。
「これです。まさにこれが伝えたかったんです!」
いつもと違う反応だった。
速さだけを追っていたときにはもらったことのない言葉だった。
この経験が考え方を変えた。
ここで少し整理したい。
丁寧さとは何か。
時間をかけることではない。
クライアントが「こう編集してほしい」と言ったとき、その言葉の裏にある意図を理解しようとすること。
言葉通りに作るだけでは丁寧ではない。
「なぜそうしたいのか」を理解して初めて意図に応えられる。
言われたことだけをやるのではなく「もっと良くできるかもしれない」と考えること。
気になったことを黙って流さずに確認すること。
採用動画のケースで言えば、引っかかりを感じたときに確認の連絡を入れたこと。
あの一手間が結果を変えた。
テロップの位置が少しずれている。BGMのフェードアウトが唐突だ。カットの間が、ほんの少し長い。こうした細かいことに気づいて、直すこと。
見ている人は気づかないかもしれない。
でも作り手が気づいているのに直さないのと気づいて直すのでは、動画の質が変わる。
そして、その積み重ねが見る人に「なんかこの動画いいな。」という感覚を与える。
丁寧さの話をすると、「じゃあ、速さは犠牲にするんですか?」と聞かれることがある。
違う。
速さと丁寧さは相反しない。
納期通りにあるいは納期より早く納品する。
これは信頼の入口だ。
「この会社は、約束を守る。」という安心感を与える。
特に初めて依頼するクライアントにとって対応の速さは大きな安心材料になる。
「発注して、ちゃんと返ってくるのか?」という不安を速さが消してくれる。
だから速さは絶対に手放さない。
一方丁寧さは信頼の積み重ねだ。
1本目は「速くて助かった」という印象かもしれない。
でも、2本目、3本目と重ねるうちに、「この会社はちゃんと考えてくれる。」という印象に変わっていく。
速さだけでは生まれない、深い信頼が積み重なっていく。
両方あって初めて長期的な関係が生まれる
速さがなければ、最初の信頼が生まれない。
丁寧さがなければ、深い信頼が積み重ならない。
両方あって初めて長期的な関係が生まれる。
10,000本作ってきてこの構造が見えてきた。
速さだけを追っていた時期は、リピートはされても深い関係にはなりにくかった。
丁寧さを意識し始めてから、「この会社じゃないとダメだ」と言ってくれるクライアントが増えた。
具体的な経験をいくつか話したい。
ある動画の編集中に、映像の中に映り込んではいけないものが映っていることに気づいた
クライアントは気づいていないようだった。
黙って納品することもできた。
でも連絡した。
「○○が映り込んでいますが、修正しますか?」
クライアントは驚いた。
「気づいてくれてありがとうございます。修正してください」
その後そのクライアントとは長い付き合いになった。
「細かいところまで見てくれる」という信頼が関係を深めた。
別のケースではクライアントの指示が少し曖昧だった。
「テンポよく編集してほしい」
テンポよくとは、どういう意味か。
カットを短くすることか。BGMのテンポを上げることか。それとも全体的なリズムの話か。
曖昧なまま進めることもできた。
でも確認した。
「テンポよくというのは具体的にどういったイメージですか?参考になる動画があれば教えてください。」
クライアントは、参考動画を送ってくれた。
そのイメージで編集した動画は一発OKだった。
確認する手間を惜しまないこと。
これが修正を減らして結果的にスピードを上げることにもつながっている。
あるクライアントから「いつも通りの編集でお願いします。」と言われた。
でも編集しながら「ここはこうした方がもっと伝わるかもしれない。」と思う部分があった。
納品するときこう添えた。
「いつも通りに編集しましたが、○○の部分は別の方法も試してみました。参考までに確認してみてください。」
クライアントは提案バージョンを気に入ってくれた。
「こっちの方がいいですね。ありがとうございます。」
言われたことだけをやるのではなく一歩踏み込む。
この姿勢がクライアントに「この会社はちゃんと考えてくれる。」という印象を与える。
10,000本という数字は確かに大きい。
でも正直に言うと数はあまり関係ない。
1本目も、10,000本目も、向き合い方は同じでありたいと思っている。
速く納品する。でも速さだけを追わない。
丁寧に向き合う。でも丁寧さを言い訳に遅くならない。
この両立を毎回意識する。簡単ではない。
でも、この姿勢を持ち続けることが長期的な信頼につながると信じている。
10,000本作ってきて一番分かったことは、技術でもノウハウでもない。
1本1本にちゃんと向き合うこと。
それだけだ。
シンプルだけどこれが全てだと思っている。
早く納品してほしい企業様。なんとなく動画が良くないけど言語化できない企業様。
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